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[03.詩歌]句稿・試行 2016年6月

新しい順に並んでいます。

ワレモノのラベルひとつで守られるスーツケースがねたましい夜
沈黙発生装置に似た人の隣に座る満員電車
ボタンダウンのボタンくらいに重要な問題横目に煎餅を割る
隠れ鬼 背中に迫る木下闇 見つけて早く 振り向けないの
かくれんぼ背にしんしんと木下闇
口にせぬ事ども煮詰めいちごジャム
枇杷ともりさらに木陰の闇深し
蜘蛛逃げて真昼の壁の白静か

以上、2016年6月

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